人件費の抑制は在庫圧縮と並んで大きな課題だ。
人件費は経費の約半分を占める最大の経費だ。
ITY堂と比較すると、2002年2月期で76%多く、金額で約360億円多い。
パ単体の損益計算書に表われた問題点としては、IOはITY堂に比べて、①売上総利益率が低い、②人件費が多い、③営業利益率が低い、④不動産賃貸収入への依存度が高い、などがある。
不動産賃貸収入と営業利益を比較すると、IOの場合は、不動産賃貸収入が営業利益を上回っていることになり、もし不動産賃貸収入をはずしたら、小売業IOは利益が出ていないのではないかという見方につながる。
しかし単純計算上はそういうことが言えるかも知れないが、社員を含む社員数を比較すると、IOのほうが約2万人多い。
全体の社員数に占めるパート比率はITY堂より10%も高く、これは評価して良い。
社員数がこれほど多いひとつの理由は、総合量販店子会社の本体との統合効果が、まだ後方部門に出ていないことが考えられる。
このほかに、後方部門の作業合理化の遅れが考えられる。
一人当たり売上高がITY堂の83%しかないことのひとつの理由は人員が多いことだろう。
もちろんITY堂のほうが商品単価の高い衣料品の売上構成が高いことや、店舗立地の違いからくる売上の格差が大きな要因であることは知っておきたい。
ちなみに単位面積当たり売上高もITY堂の69%と低い。
本業の営業力を示す営業利益率も低い。
2002年2月期の営業利益率1.6%はITY堂の2.1%より低く、世界最大の小売業WMの4.6%と比べて3ポイントも低い。
ところで不動産賃貸収入が大きいのもIOの特徴だ。
これはIOが総合量販店を出店する際に、ショッピングセンターを自ら開発し、ショッピングセンターの核店舗として出店するためだ。
IOは、小売業であると同時に日本最大の商業ディベロッパーとしての顔を持っているC不動産賃貸収入は、ITY堂の約3.7~8倍もあり、金額ベースでITY堂よりオンの経費の中には、ショッピングセンターのテナント部分の水道光熱費や減価償却費などが含まれており、これらの経費を分離しなければ、そのような結論を導き出すことはできない以上が決算書に表われているIOの課題だ。
ここで取り上げた戦略IT構想や戦略物流構想、そして商品調達プロセスの変革、メーカーとの直接取引の拡大、業務プロセスの改革は、まさにこれらの経営課題を解決しようとするものだ。
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